土地込みで5000万円内の注文住宅!ハウスメーカーの実例・間取りを紹介

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5000万円の注文住宅と聞いて、どのような家を思い浮かべたでしょうか。きっと、美しい外観や広い庭のある高級住宅を思い浮かべたのではないでしょうか。たしかに建物だけに5000万円使えるとなると、イメージしたような高級住宅を建てることができます。

ところが、土地込みで5000万円となると、どこにでもあるような個性のない注文住宅しか建てられないケースもあります。なぜそのようなことが起こるのか、ここでは土地込みで5000万円の注文住宅の現実と、住宅ローンを借りるときや家を建てるときの注意点を紹介していきます。

土地込みで5000万円の注文住宅はどんな家?

インターネットで「5000万円の注文住宅」を検索すると、延床面積が70坪くらいある広々とした高級住宅が出てきます。注文住宅は3000万円以上からがハイグレードという位置づけになり、設備も高性能なものを標準搭載しています。このため5000万円を建物に使おうとすると、必然的にサイズを大きくすることになります。

ただし、そのようなケースの多くが土地代を含んでおらず、5000万円で土地も購入するとなると、建物にかけられる予算は土地代分だけ少なくなります。このため建物のグレードや広さは、土地代に左右されることになります。

具体的に土地代がどのような影響を与えるのか、そして土地込みで5000万円の注文住宅は、どのような間取りになるのか、詳しく見ていきましょう。

郊外なら高級住宅、都市部ならローコスト住宅になる

土地代は地域によって大きな差があります。HOME’Sで100㎡あたりの相場を調べてみたものが下記になります。

地域100㎡あたりの価格
東京都世田谷区8,841万円
東京都八王子市1,340万円
大阪府大阪市住吉区3,605万円
北海道札幌市東区1,051万円
長野県長野市744万円
福岡県福岡市早良区2,116万円
福岡県宗像市106万円

東京都心になると5000万円では100㎡の土地を購入することもできず、10〜20坪といった限られた土地に家を建てることになります。しかも建物の予算が1500万円前後になるため、建物はグレードの低いローコスト住宅になります。

岩井佑樹
岩井佑樹

ところが地方や郊外で家を建てるとなると、土地代をかなり抑えることができます。

北海道であれば中心部でも100㎡の土地を1000万円前後で購入でき、福岡の郊外になると100万円台で土地を買うことができ、建物に4000万円以上の予算をかけられるので、高級住宅が手に入ります。

同じ地域であっても、駅から遠くなるほど土地が安くなる傾向にあり、どこに土地を買うかが注文住宅のグレードに大きな影響を与えるということを、しっかり認識しておきましょう

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予算5000万円で土地込みの注文住宅の間取り

予算5000万円で都市部に土地を買うとなると、10〜20坪というのが現実的で、人気エリアだと10坪以下になってしまうこともあります。そうなると1LDKのような狭い間取りになるのでは?と思うかもしれませんが、実は10坪以下でも3階建てにすることで3LDKにできます。

間取りの自由度はあまりありませんが、家族で暮らすことはできます。しかもコンパクトだからエアコンや空気清浄機などの効きがよく、掃除も短時間で終わるので、狭さに慣れてしまえば意外と快適に暮らせます。

反対に郊外の注文住宅ですと、5LDKや6LDKにすることも可能ですが、そんなに多くの部屋があっても使いませんし、掃除も大変ですので、結果的に3LDKや4LDKになります。ただし、それぞれの空間が広く、さらには大きな収納スペースも確保できます。

岩井佑樹
岩井佑樹

また郊外で5000万円の予算があれば、二世帯住宅にすることも可能です。

間取りそのものも完全自由設計で、郊外なら自分の理想どおりの家に仕上げることができます。

予算5000万円で土地込みの注文住宅の特徴

ここまでの説明で、予算5000万円の注文住宅が必ずしも高級住宅になるわけではないということを、しっかりと理解してもらえたかと思います。とはいえ、5000万円は注文住宅を建てるうえで十分な予算でもあり、次のような特徴を備えた家にできます。

  • 場所にこだわらなければ十分な広さを確保できる
  • ガレージや庭などの余裕のあるスペースを作れる
  • グレードの高い設備を導入できる
  • 高級感のある外観や内装にできる
  • 住宅性能にこだわって暮らしやすさを追求できる

東京23区内のような、極端に土地の値段が高いエリアを除き、予算が5000万円もあれば30坪以上の土地を購入できるため、場所にこだわらなければ十分な広さのある注文住宅を建てることができます。また、郊外に建てるなら、ガレージや庭などのゆとりある空間を持つことも可能です。

どのようなサイズの土地に家を建てるにしても、建物にかけられる費用に余裕があるため、キッチンやトイレ、浴室などの設備をグレードの高いものに変更することもでき、外観や内装には高級感のある素材を使えます。

もちろん気密性や断熱性にこだわった家にもできるため、居心地のいい住環境が手に入ります。

5000万円の注文住宅に対応しているハウスメーカー

土地込みで5000万円の予算があれば、ほとんどの地域で広くて快適な家を建てられますが、家のグレードは土地代の影響を受けることになります。このため、どこに家を建てるかによって、おすすめのハウスメーカーも異なります。

ここでは土地が高い都市部に家を建てる場合と土地が安い郊外に家を建てる場合に分けて、おすすめのハウスメーカーをご紹介していきます。

【都市部】おすすめの大手ハウスメーカー

小嶋工務店

本体価格4,730万円
坪単価76.4万円
延床面積204.90m2
坪数61.9坪
間取り5K以上
施工会社小嶋工務店

アールギャラリー

本体価格4,140万円
坪単価94.0万円
延床面積145.74m2
坪数44.0坪
間取り5K以上
施工会社アールギャラリー

木下工務店

本体価格4,000万円~
坪単価75.4万円
延床面積175.54m2
坪数53.1坪
間取り5K以上
施工会社木下工務店

三菱地所ホーム

本体価格4,470万円
坪単価85.4万円
延床面積173.14m2
坪数52.3坪
間取り2階建て
施工会社三菱地所ホーム

クレバリーホーム

本体価格4,000万円~
坪単価94.0万円
延床面積140.77m2
坪数42.5坪
間取り3LDK
施工会社クレバリーホーム

アイ工務店

本体価格4,000万円~
坪単価67.6万円
延床面積195.63m2
坪数59.1坪
間取り5K以上
施工会社アイ工務店

家工房

本体価格4,200万円
坪単価81.3万円
延床面積170.96m2
坪数51.7坪
間取り4LDK
施工会社家工房

都市部でも2500万円の予算があれば10〜20坪程度の土地を購入でき、その場合にはミドルコスト住宅を得意とするハウスメーカーを利用して家を建てられます。このとき選択肢になるのがこの6社です。

都市型住宅を得意としているヘーベルハウスであれば、限られた土地でも狭く感じない間取りを提案してくれます。その他のハウスメーカーもアフターフォローがしっかりしており、長く暮らすことのできる注文住宅を建てられます。

【郊外】おすすめの大手ハウスメーカー

積水ハウス

本体価格4,000万円~
坪単価69.0万円
延床面積191.87m2
坪数58.0坪
間取り4LDK
施工会社積水ハウス

ロビンスジャパン

本体価格4,000万円~
坪単価35.3万円
延床面積374.60m2
坪数113.3坪
間取り5K以上
施工会社ロビンスジャパン

ネクストイノベーション

本体価格4,000万円~
坪単価72.6万円
延床面積182.28m2
坪数55.1坪
間取り5K以上
施工会社ネクストイノベーション

ジューテックホーム

本体価格4,000万円~
坪単価98.4万円
延床面積134.43m2
坪数40.6坪
間取り3LDK
施工会社ジューテックホーム

ヤマダホームズ

本体価格4,000万円~
坪単価48.3万円
延床面積273.86m2
坪数82.8坪
間取り5K以上
施工会社ヤマダホームズ

郊外に家を建てる場合には、広くて快適なだけでなく、個性的なデザインの注文住宅に仕上げることができます。その中でも人気が高いのはスウェーデンハウスで、デザインが美しいだけでなく、北欧の家らしく住宅性能が高く、上質な住環境を手に入れることができます。

また設備のグレードも高く、提案力も優れているため、自分の理想としている間取りの家を手に入れることができます。

世界にひとつだけの家を建てたいなら工務店も選択肢に入れる

工務店に対して、リーズナブルな料金で高品質な注文住宅を建ててくれるというイメージを持っている人が多いかもしれません。ところが、設計事務所や建築家と提携している工務店もあり、そのような工務店に依頼すると、世界にひとつだけの注文住宅を建てられます。

岩井佑樹
岩井佑樹

完全オーダーメイドの家にできるので、周りの風景に溶け込むような家に仕上げることもできます。

また「木の優しさを感じられる家づくり」や「レンガを使った家づくり」など、こだわりのある工務店に依頼すれば、楽しみながら家づくりを進めることもできます。

もちろん、安くて暮らしやすい家を得意としている工務店もあります。土地代が想定よりも高くなり、家の予算が足りなくなりそうなときには、大手ハウスメーカーだけでなく、地元の工務店に相談してみましょう。

5000万円の注文住宅を建てるときの住宅ローン

5000万円の注文住宅を建てる場合、フルローンで5000万円を借りるのではなく、10〜20%の頭金を用意するのが一般的です。頭金を貯めている間にも家賃が発生するので、フルローンのほうがいいように思えますが、なぜ頭金を用意したほうがいいのか気になる人もいるかと思います。

そこでここでは、5000万円をフルローンで借りる場合と20%の頭金(1000万円)を用意した場合で、返済額がどのように変わるのか、本当に頭金を用意したほうがいいのかをシミュレーションしていきます。

返済額シミュレーション結果

借入条件

借入希望額:5000万円

頭金:0円

ボーナス分借入金額:0円

返済期間:35年

返済方法:元利金等返済

変動・固定金利毎月返済額毎月返済額総返済額総返済額
頭金0円1000万円0円1000万円
変動金利年0.475%129,241円103,392円54,281,220円43,424,640円
固定型2年年1.600%155,553円124,442円65,332,260円52,265,640円
固定型10年年2.050%166,917円133,533円70,105,140円56,083,860円
固定型20年年2.500%178,747円142,998円75,073,740円60,059,160円
三井住友銀行

シミュレーション結果に対する考察

1000万円の頭金がある場合、月々の返済額が3万円程度少なくなります。これくらいなら、夫婦共働きでなんとかなりそうと感じている人もいるかと思います。

岩井佑樹
岩井佑樹

ところが、頭金なしで固定金利特約型20年(年利2.500%)になると、毎月約18万円も返済しなくてはいけません。

その場合には総返済額が約7500万円となり、借りた金額よりも2500万円も多く支払うことになります。借入金額が大きいために、利息も大きくなってしまうのが、高額な借り入れをするときのデメリットになります。

ただし、返済額は金利が影響しますので、住宅ローン商品によっては、5000万円フルローンでも、返済がそこまで苦しくないものもあります。このため5000万円といった高額な借り入れをする場合には、住宅ローン選びがとても重要になります。

また、頭金の重要性もわかってもらえたと思いますので、安易にフルローンを選ぶのではなく、親から融資なども検討し、10〜20%の頭金を用意しましょう。

土地込みで5000万円の注文住宅を建てる5つのポイント

5000万円の予算があれば、何も考えなくてもスマートに家づくりを進められそうですが、十分な予算があるからこそ気をつけるべきポイントがあります。どのような注意点があるのか見ていきましょう。

  • 住宅ローンは早期完済を目指す
  • 将来のことも考えて家の大きさを決める
  • メンテナンスのしやすさも考慮する
  • 時間をかけて土地選びをする
  • シンプルなデザインでバリアフリーを意識する

この5つが土地込みの予算5000万円で、注文住宅を建てるときのポイントになります。それぞれのポイントについて、詳しく見ていきましょう。

住宅ローンは早期完済を目指す

岩井佑樹
岩井佑樹

住宅ローンは頭金を用意したほうがよいとお伝えしましたが、それだけでなく早期完済を目指しましょう。

5000万円を借りるにしても、4000万円を借りるにしても、月々の負担は決して小さくなく、勤務先の倒産や病気などで簡単に返済困難になる可能性があります。

このようなトラブルは返済期間が長いほど発生するリスクが高まるため、1年でも2年でもいいので早めに完済できるように、繰り上げ返済をしていきましょう。

岩井佑樹
岩井佑樹

おすすめなのはボーナスを繰上返済に利用するという方法です。

毎月の給料はできるだけ貯金して、ボーナスを返済に使うようにすることで、いざというときに備えつつも、返済期間を短くできます。ただし、焦って繰り上げ返済をする必要はありません。あくまでも無理のない範囲で行ってください。

将来のことも考えて家の大きさを決める

5000万円の予算があると、郊外にとても大きな注文住宅を建てることができますが、家は大きければいいというわけではありません。

岩井佑樹
岩井佑樹

部屋が広くなるとエアコンの効率が悪くなるため、電気代が上がってしまいますし、広い家は掃除をするだけでも大変です。

さらに子どもが独立したら、夫婦2人で暮らすようになり、広さを持て余してしまいます。大きくて広い家がいいというのは過去のことで、最近は家の広さよりも機能性が重視されており、暮らしやすい家にすることのほうが重要です。

家を建てるときには、数年後までのことしか考えずに間取りや広さを決めてしまいがちですが、10年後20年後に後悔したくないのであれば、きちんと将来のことも考えて家づくりを進めていきましょう。

メンテナンスのしやすさも考慮する

予算に余裕があると、外観や内装にこだわりたくなりますが、気をつけたいのはメンテナンスができるかどうかということです。

岩井佑樹
岩井佑樹

たとえば手が届かないような場所に窓があると、その窓はずっと汚れたままになります。

思わぬところにカビが発生したけど、手が届かなくて放置するしかないような間取りになっていることも珍しくありません。これらは、自由設計の注文住宅でありがちなトラブルです。

そのようなことにならないように、家の間取りはメンテナンスのしやすさも考慮して決めましょう。最近はデザイン性が高くて、それでいてメンテナンスを減らせる資材も増えていますので、それらの資材を活用することも検討してください。

時間をかけて土地選びをする

土地を選ぶときに安さだけで選んでしまう人もいますが、価格は土地選びの一要素に過ぎず、安さだけで決めてしまうと、いずれ後悔することになります。

岩井佑樹
岩井佑樹

安い土地に飛びつくのではなく、時間をかけて理想の場所を探し出しましょう。

  • 交通の便がいい
  • 学校や病院が近くにある
  • 子どもが遊べる大きな公園がある
  • 事件も少なく治安がいい
  • 災害リスクが低い
  • 夜は静かだけど街灯があって安心して歩ける

購入候補の土地が見つかったら、このポイントに該当するか確認してください。そのとき、できるだけ自分で現地を確認しましょう。ここなら安心して暮らせると感じた場合は、そこで家づくりを進めていく、そうでないなら、また新しい場所を探しましょう。

シンプルなデザインでバリアフリーを意識する

岩井佑樹
岩井佑樹

せっかく建てた注文住宅も、転勤やライフスタイルの変化などにより手放す可能性があります。

そのときに、家があまりにも個性的すぎると買い手が見つかりません。予算が十分にあるため、ついつい個性的な家にしたくなりますが、おすすめなのはシンプルなデザインの外観です。

このとき、流行りはあまり取り入れないようにしてください。流行りのデザインは時間の経過により古さを感じる要因になります。変わることのないスタンダードなデザインを選び、予算に余裕があるなら住宅性能を高めるために使ってください。

岩井佑樹
岩井佑樹

おすすめなのはバリアフリーの導入です。

バリアフリー住宅になっていれば、対象となる買い手が広がりますし、何よりも自分が高齢者になったときにも、安心して暮らせます。手すりやスロープなどを後から追加できるようにしておき、通路や玄関は車椅子でも通れる幅を確保した間取りの家を建てましょう。

まとめ

予算が5000万円あるなら、東京23区内でもそれなりの広さがある注文住宅を建てることができますが、家のグレードは土地代によって大きく変わります。土地代に3500万円もかかったら、ローコスト住宅しか選択肢はなく、後悔することになるかもしれません。

一方で郊外に注文住宅を建てる場合には、庭とガレージのある広い土地に高級住宅を建てることもできてしまいます。都市部と郊外のどちらがいいかは家庭によって異なりますが、同じ5000万円の予算でも、手に入る家はまったく違ったものになることを理解しておきましょう。

また、5000万円をフルローンで借りると、利息がかなり高額になるため、返済で生活が圧迫されてしまう可能性があります。できるだけ10〜20%の頭金を用意し、ボーナスを使って繰上返済を行うなどして、早期完済を目指しましょう。