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自分の理想の家を建てられる注文住宅ですが、自分で間取りを決められるメリットがある反面、それぞれの部屋をどれくらいの広さにすればいいのかで迷ってしまいますよね。パントリーも間取りを決めるときに頭を悩ませる設備のひとつです。
少しでも広くしたいものの、その結果としてキッチンが狭くなると困りますし、だからといって使い勝手が悪くなっても意味がありません。そこでここではウォークスルータイプのパントリーについて、どれくらいの広さが理想なのかについて、詳しく解説していきます。
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合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹(1983年8月生まれ)。熊本学園大学を卒業後、飲料メーカーに就職。2013年に宅建を独学で取得し不動産会社へ転職。2023年3月に不動産専門webライター業で独立。実名記事の作成や監修を行う。
ウォークスルーパントリーの理想の間取り
玄関からパントリーを通ってキッチンに抜けられる。そんな理想の間取りを叶えてくれるのがウォークスルータイプのパントリーです。帰宅してすぐに、購入したものをパントリーに収納できるので効率よく家事ができるということで、多くの注文住宅で採用されています。
ただし、ウォークスルータイプのパントリーは間口が2ヶ所になり、収納に使える壁の面積が減るため、ウォークインタイプと比べると収納力が弱いといった弱点があります。この弱点を補う方法は2つあり、ひとつは工夫して収納することで、もうひとつは広くすることです。
整理整頓が得意な人であれば、狭いパントリーでもたくさんの食料品を上手く収納できますが、そうでない場合には食料品が溢れてしまい「狭くしすぎた」と後悔することになります。このため、整理整頓が苦手な人は、十分な広さをもったパントリーにするのが理想です。
このように、理想の間取りというのはすべての人に共通というわけではなく、家庭ごとに異なってきます。
ただし、ウォークインタイプと比べると狭いというのは事実で、間取りを決めるときには常に頭に入れておく必要があります。
とはいえ初めて家を建てるという人は、パントリーの広さと使い勝手の関係を上手くイメージできませんよね。そこで、まずは1〜3畳それぞれの広さのパントリーごとにどのような特徴があるのか、次章以降でわかりやすく説明していきます。
1畳のウォークスルーパントリー!1週間分の食料品を保管できる
パントリー用に確保できるスペースが1畳しかない場合、あまりにも狭くなりすぎて断念してしまう人もいるかも知れません。ところがパントリーは、ウォークインクローゼットやシューズクロークと違って、1畳もあるとかなりの量の食料品を保管できます。
家族構成や棚のサイズにもよりますが、1畳のウォークスルーパントリーで保管できる食料品は約1週間分とされています。1畳のパントリーと大きめの冷蔵庫があれば、買い物は1週間に1度で済むので、それだけでも設置する価値がありますよね。
ただ、それ以上の食料品を保管しておくことは難しく、災害に備えてローリングストックをするとなると、もう少し広いパントリーが必要になります。反対に非常食などは別の場所に保管して置けるというのであれば、ほとんどの人は1畳のパントリーでも満足できます。
1畳のパントリーが適しているケース
- 1週間に1回以上のペースで買い物に行く
- 容量の大きな冷蔵庫がある
- 非常食を保管できる場所が他にある
毎週買い物に行くという人であれば、パントリーの間取りは基本的に1畳で十分です。ただし、予定よりも買い込んでしまった場合には、パントリーに収まりきらなくなるので、大容量の冷蔵庫と組み合わせるのがおすすめです。
また1畳のパントリーは日常的に使う食料品の保管スペースしかありませんので、非常食などを置いておくスペースとしては適していません。1畳のパントリーにしたいなら、非常食などを保管するスペースをどこか別の場所に確保しておきましょう。
2畳のウォークスルーパントリー!食料品以外も収納できる
2畳のパントリーがあれば、1週間分以上の食料品を保管するだけでなく、キッチンペーパーや洗剤などのストックもできるようになります。さらに普段は使っていない調理器具や非常食など、さまざまなアイテムまで保管でき、満足度の高いパントリーになります。
十分なスペースがあるので、整理整頓が得意ではないという人でも食料品が溢れるようなこともなく、キッチンもスッキリすると行ったメリットもあります。反対に整理整頓が得意な人の場合には、2畳の広いスペースを持て余してしまうかもしれません。
この広いスペースを有効活用したいなら、冷蔵庫や電子レンジ、精米機などをパントリーに設置しましょう。キッチンスペースが広くなって調理がしやすくなりますし、何よりもキッチンの見た目がすっきりするのでおしゃれな空間になります。
2畳のパントリーが適しているケース
- 1度の買い物で大量に購入する
- キッチンをできるだけスッキリさせたい
- キッチンに隣接した間取りにできる
2畳のパントリーが適しているのは、週末に大量のまとめ買いをするような家庭で、とにかくストックがないと不安という人におすすめです。また、来客が多くてキッチンは常にスッキリさせておきたいというケースも適しています。
キッチンに隣接した間取りにできるなら、冷蔵庫や電子レンジを置くこともできます。ただし、最初から設置する予定にしておかないと、コンセントが足りなくなる可能性もあります。家電を置く可能性がある場合には、コンセントを多めに用意しておきましょう。
3畳のウォークスルーパントリー!広すぎて後悔する?
大は小を兼ねると言いますが、パントリーに関しては必ずしもそうとは限りません。確かに大きいほうがたくさんの食料品を保管できますが、注文住宅の場合には、それだけ他のスペースが狭くなってしまいます。しかも広くなればなるほど視認性が下がります。
しかもウォークスルータイプのパントリーの場合、玄関とキッチンの間にパントリーを配置することになるため、間取りの自由度が大きく下がってしまいます。広い家なら3畳でも問題ありませんが、そうでないなら他の空間を圧迫して後悔することになりかねません。
用途に適しているなら3畳でも問題ありませんが、単純に広いパントリーが欲しいというのであれば、間取りの自由度が高くなるウォークインタイプも合わせて検討しましょう。
3畳のパントリーが適しているケース
- 十分なスペースがある
- 大量の食器や調理器具がある
- キッチンに隣接した作業スペースが欲しい
ウォークスルータイプのパントリーで3畳分のスペースを確保しようとしたら、かなり広いスペースが必要になります。コンパクトな注文住宅の場合、玄関とキッチンの間に3畳分のスペースを確保できないケースもあり、この場合にはもっと小さなパントリーを選ぶことになります。
ほとんどの人にとって3畳は広すぎますが、料理が趣味で食器や調理器具が大量にある場合には、3畳の広さを持て余すこともありません。また、アイロンなどの作業スペースとしても使える広さですので、フレキシブルに使えるスペースが欲しいというケースにもおすすめです。
ウォークスルータイプのパントリーの間取りを決めるときのポイント
ウォークスルータイプのパントリーを導入する場合、広すぎても狭すぎても不満に感じることが多いため、どのような間取りにするか、時間をかけて検討しなくてはいけません。ただ、これまで家を建てたことがない人だと、どのようにして間取りを決めればいいのか迷いますよね。
ここではそのような人のために、最適な間取りを決めるために、頭に入れておくべきポイントをまとめてご紹介していきます。
何をどれくらい収納するのかをリストアップする
ウォークスルータイプにするにしても、ウォークインタイプにするにしても、まず大事なことは何をどれくらい収納するのかを決めることです。これをしておかないことには、適正なサイズを決められません。
1畳 | 整理整頓が得意で食料品だけ保管する |
2畳 | 食料品だけでなく調理器具や冷蔵庫なども置きたい |
3畳 | 食器や調理器具が大量にある |
3畳 | 家事専用スペースが欲しい |
家族構成にもよりますが、ほとんどの人は1畳もしくは2畳で問題ないと考えてください。3畳というのは料理にこだわりたい人や、家事専用スペースなどが欲しい人に適した広さで、明確な使用用途もないのに3畳にすると、広さを持て余すことになるのでご注意ください。
収納は少しゆとりをもたせる
パントリーは視認性も重要ですので、収納にある程度のゆとりを持たせるようにしてください。ゆとりがあるとどこに何があるのか、何が不足しているのかをひと目で判断でき、効率のいい買い物ができます。また、少し多めに買ってしまっても収納スペースからはみ出すこともありません。
注文住宅は間取りが自由にできるため、保管するものをリストアップして、収納スペースが決まったら、そこから1〜2割くらい広い間取りにしておくと安心です。1畳で収まりそうな場合も「1〜1.3畳くらい」といった感じで、やや広めに余裕をもたせて間取りを指定しておきましょう。
日常生活の動線を考えて間取りを決める
ウォークスルータイプのパントリーで重要になるのが、日常生活での動線です。動線を考えた場合、玄関からキッチンに向かう途中にパントリーがあると便利です。
もしくは
という流れにできれば、家事がとても楽になります。
それぞれのエリアごとに荷物を下ろしていけるので、ダイニングテーブルの上に買い物袋を置いて、そのまま放置してしまうなんてことを避けられます。
反対にスペースがないからといって、キッチンから離れたところにパントリーを配置するのはおすすめできません。保管するのがめんどくさくなると使わなくなり、ただの物置きになってしまうためです。そのような動線を無視した間取りにはならないように注意してください。
複数の間取りを比較する
パントリーの広さは1.5畳くらいで、玄関とキッチンの間に配置して欲しい
と伝えた場合、どのような間取りになるのかは住宅メーカーごとに異なります。どう考えても無理やり配置したような間取りになることもあれば、間取りを見ただけで使いやすさが伝わってくることもあります。
このため、間取りを決めるときには1社だけに相談するのではなく、できるだけ複数の業者に相談して、間取りを提案してもらう必要があります。そして提出された間取りを比較して、自分なりに理想の間取りを決め、それを予算内で実現してくれる住宅メーカーと契約してください。
ただし、複数の住宅メーカーに間取り提案してもらうために、個別に連絡するのは大変ということで、複数社に依頼するのが理想とわかっていても、1社だけに絞ってしまう人も少なくありません。その結果、満足度の低い間取りで妥協するということも少なくありません。
そうならないためにも、複数の住宅メーカーに間取り提案してもらうのは必須だと考えてください。最近は「タウンライフ家づくり」のように、1回の申し込みで、複数の住宅メーカーが間取りを提案してくれるサービスもありますので、手間を掛けずに複数社に依頼できます。
しかも相見積もりになるので、コストも抑えられるといったメリットもあるので、まだ依頼する住宅メーカーが決まっていないという人は、ぜひ「タウンライフ家づくり」をご活用ください。
まとめ
収納スペースは広いほうがいいと考えている人が多いようですが、パントリーに関しては広すぎても狭すぎても満足度は下がってしまいます。とくにウォークスルータイプのパントリーは広くすればするほど、間取りの自由度が下がってしまい、他の空間にしわ寄せがきます。
まずは自分たちにとって適正なパントリーがどれくらいないのか、何をどれくらい収納するのかを洗い出しましょう。そのとき、少しゆとりがある広さにすることで、視認性も上がって、満足度の高いパントリーに仕上がります。
ただし、最初から1社に絞るのは避けましょう。まずは3〜5社に間取り提案してもらい、それを比較して、自分にとっての理想の間取りを具体的にイメージできるようにすること。そして、その間取りを予算の範囲内で実現してくれる住宅メーカーと契約し、理想のパントリーを手に入れましょう。
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